先ずは知人の誕生日である今日 1月12日を祝いたいです。おめでとうございます!
さて本来は当たり障りがある性格の私も、このブログではなるたけ毒は吐かない様にしています。
それは十年も前の話しになりますが、何かの話しの際にウチの師匠から「ひじり君 客商売なんだから敵をつくるのは得策じゃないよ」と諭されたからです。。
けど若手だ若手だと思っていた私も、いつのまにかキャリアが17年になり、歳も四十を越えました。傍からみれば立派に中堅の部類に入るのでしょう。
そして今回は中堅になった私が、昨今の刺青業界に対して苦言の一つ二つを呈します。。
最近は20年前と比べると刺青師が吐いて捨てるほどにいて、雑誌や電話帳 ネット上にもウヨウヨいます。それはそれはたくさん居すぎて上手い下手の区別も付けずらい程にです。。
私が10代の頃は名の通った彫り師さんはエリアに一人位で、東京全体でも10人位なものでした。だから私が弟子入り先を探した頃は彫り師を探すだけで一苦労でした。ましてや上手な彫り師を探しあて弟子入りするなんてほぼ運の様な幸運でした。
しかし幸運といってもそれからが全ての始まりで、その幸運をモノに出来るかどうかの大半は己の精進次第でした。
そして弟子入り直後は刺し場に住込み掃除や所作を覚え、銭湯通いや小遣いでの生活を送り、師匠のお供や弟子同士の人間関係に揉まれながら、私の場合24時間365日修業中の生活を6年間程送りました。そしてやっとの独立です。。
処で人にはそれぞれその時々しか出来ない事柄があって、例えば四十で扶養する家庭がある私が月数千円の小遣いで刺青師の見習い生活が出来る訳もなく、とてもじゃないが独身で20代の頃でなければ勤まらなかったでしょう。
そしてそうして私なりの苦労をして得た刺青の技術なので、より大切にしたいとも思うのです。。
ウチの師匠曰く「昔の彫り師は針や顔料の事は教えたがらなかったもんだ」と。。
私も全くの同意見で『せっかく苦労して得た技術や情報を、なんで軽く訊ねられたからって教えるんだよ!?』と、
けど今のご時勢だと針も顔料もネット上で簡単に買えるので、ことさら秘密にするほどの事ではないのかも知れません。しかしネット上で販売している針などは丸張りやマグナムなどだけで、その他のホウキ針やネジリ針などをはじめ、もちろん手彫りの針なども販売はしていません。。
尤も手彫りの針は別としても、最近では出来合いの針で全て事足りるので、私などは敢えてホウキ針などを作りもしないのですが、それでも先人達の創意工夫と作る技術だけは今も大切に覚えております。。
しかし技術を秘匿したがるそんな私とは対象的なのがウチの師匠なんです。
もうHPがハシリだった十年程前からHPを開設しており、あの頃からしょっちゅう刺青写真を更新していました。
当時私は師匠に対してそれとなく『自分は内弟子入りして何年もかけて先生の技術を見て盗んだのに ズルいですよ、HP上で刺青教室の様にして作業工程を全部教えちゃって..』といったところ「いいじゃないか追いつける訳でもなし、これで少しでも日本の刺青師の質 向上に繋がれば」と、、
いちいち師匠の云う事は正論なのですが、それでも弟子の私からすれば苦労もせずにネット上で学ばれるのはムカつく訳で..
それで云うと最近の師匠はHPの更新は全くのご無沙汰で、もっぱらmixiに力を入れてるようです。。
処で私は師匠のmixiもカバーさせて貰ってるのですが、しかしだいぶmixiの質は悪そうですね。。若い同業の彫り師さんの半数くらいは師匠に対してノリと口先だけで「1円でも金が係るなら付き合いはしたくない」そんな感じです。。
やはりネット上で安易に教えて貰ってるから技術の価値がイマイチ分かっていないのでしょうネ。
私なら例えネット上でも自分が教えを請うている彫り師が遠路から来たのなら、宿をとり、食事くらいはもてなします。懐が許せばキャバクラや温泉も振舞います。何故ならそれが心づくしであり費用対効果の面でも十分に見合うからです。。
現に私は師匠の処で修業していた頃は、いつでも有り金全部を財布に入れて散財してきました。けどそれ以上に師匠にはして頂きましたが。。 要は気持ちがあるかどうか、そして自分が金を惜しめば、相手は金もモノも惜しむと云う事です。
師匠のmixiで云えば全員ではないですが、付き合い方が分かっていない若い方が多いので、いつまで師匠が相手にしているかです。。
あと私の話しで云えば、先日知り合いの彫り師の矢川さんが遊びに来て6時間位話して帰っていきました。。
話しの内容はその矢川さんの個人的な悩みが主だったのですが、その他だと近所のタトゥースタジオがHP上に載せてる写真を修正しているだとか、その矢川さんが友達の彫り師さんと熱く刺青談議をしたあとに、その友達の彫り師さんが「所詮 刺青なんだけどね..」とか云うのが良く分からないんですよ、だとか。。
けど私には矢川さんの友達の彫り師さんの気持ちが分かる気がします。。
私らはゴロツキ相手に先生だとか呼ばれたり、刺青は芸術だとか云ってはおりますが、世間様から見れば所詮 彫り師ふぜい。胡散臭い輩達です。。 現に胡散臭いのが大勢いますしね、
そんな中でも私は日々よりシンプルに、そしてストレス ゼロな生活を目指しています。そしてクダラナイと思った物事や付き合いなどはバッサリと切ってしまいます。しかしあまり切り過ぎると周りに人が居なくなり商売上も困るのですが、それでも自分の都合だけで寄ってきて、なるべく苦労せずに教えを盗み出そうとする輩はいらないですね。。
私は師匠の様に刺青界の第一人者でもないし、ましてや他師や日本の刺青界の質の向上などより、先ずは自分の刺青の質の向上に精一杯です。そこら辺はまだまだ師匠と見える景色が違うんでしょうね。。
彫り師ふぜいもピンキリです。
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